そこには愛がありました

在宅介護はとても大変な事で、病気の重さにもよりますが、どこまでが在宅介護の範囲なのだろうと、先日つくづく考えさせられた事がありました。


60代後半のご主人。介護度はおそらく一番重い介護度5。寝たきりで話す事もできず意思表示もできません。


『胃ろう』といって、口から食物を食べる事ができないため、胃から直接栄養を摂取できるような措置を喉元に施され、また『ストーマ』といって腹部に人工肛門の排泄口も施されていらっしゃいます。

肺の病気ということで、タンが溜まるのでチューブを口から差し込んで吸引したり、、、

これほど重いご病気なのに、奥さまが自宅で介護なさっています。

もちろん、訪問看護や訪問入浴など専門の方にも介護を手伝って頂いているご様子でした。


それにしても24時間の重い介護は、はたから見るととても大変な事としか思えませんし、これほどの介護は病院でする範囲なのではないかと思ってしまいました。けれど、奥さまを見ていると、大変だとか辛いといったネガティブさを感じ事はありませんでした。むしろポジティブ、生き甲斐感じている?小さな子供のお世話をしているかのようにいとおしむように、ご主人さまを大切大切に介護しているご様子でした。


仕事がらいろいろな介護の場面に遭遇しますが、こんなに大変な介護をここまで愛をもってして介護している奥さまは初めてお目にかかったかもしれません。


相思相愛でご結婚して、ご主人様からたくさんの愛を頂いていたのでしょう。

共に白髪の生えるまで、、ということわざがありますが、このご夫婦を見ていたら、まさにそんな感じでした。どんな姿になっても奥さまの愛は変わらず、ご主人様をずっと愛して添い遂げるのでしょうね。本当に素晴らしい夫婦愛です。