高齢化社会の現実?

Sさん宅は右半身不随のご主人と奥さまの二人暮らしです。いつもご主人のカットとお顔剃りでお伺いします。何度か訪問していて、おそらく70代後半くらいかと思って接していました。奥さまはパソコンを使って買い物をしたり、運動教室(私と同じ所に通っていらっしゃいます)に通っていたり、髪も染めお化粧もきちんとしています。ご主人は週に2回デイサービスに通い、病院は奥さまが連れて行かれます。内科や眼科、歯医者など。介護タクシーを使って行かれるとの事ですが、歩くのもままならないご主人を連れて行くのはとても大変だと。先日は奥さまがギックリ腰になってしまって接骨院にしばらく通っていたとか。運動教室もずいぶん休んでしまい筋力も落ちてしまったと。私もあちこち痛いし、この人(ご主人の事)を病院に連れていくのも本当に大変で、老々介護ですよ、この人はもう88だし、私も86だからね、と。私はびっくりしました。私の姑は85歳で頭全体真っ白な白髪で腰も曲がっています。余生はゆっくり好きな事をしてお友だちとお茶をして、庭の草をむしって、という普通に歳を重ねていったらこうなるんだという基本中の基本のおばあちゃんです。その基本とはほど遠い生活をしている佐藤奥さま。ご主人の介護をしながらも、自分はこうありたいという思いのせいか、実年齢よりも若々しく見えます。私はこうも違いがでてしまうのかと軽いショックを受けながら帰ってきました。


話は変わりますが、うちの部落では数年前までは老人会なるものが盛んで、老人会で旅行に行ったり、お茶飲み会を月に2回程度行っていたり、ゲートボールを楽しんだりと敬老会はとても盛んでした。しかし今はもう老人会も解散してしました。なぜなら、老人会の老人が老人になりすぎて、会に出てこられなくなってしまったのです。


人生50年から80年に延び、さらに最近では人生100年にまで延びました。まだまだのびしろがあるのかな(^^;なんて失礼な事をちょっと考えてしまいました。

先日ある施設の老婦人が、私ももう90を過ぎて十分生きたんだけど、これからどう生きていったらいいのかわからないのよねー、と声高らかに笑いながら言っていました。私は返す言葉も見つからず一緒に笑ってしまいました(^^;