先日、お1人暮らしの96歳男性のお宅へカット・顔剃りに行って来ました。依頼は娘さんからでした。これまでは、近くの床屋さんへ出かけて行っていらっしゃったとの事でしたが、歩いて行くのはもう心配とのことでした。当日は娘さんお二人ともお父様の家に来て下さいました。お父様は足元もふらつき、耳の聞こえもかなり遠く、目もずいぶんかすんでいるようでした。デイサービスなどは大っ嫌いでヘルパーさんが家に入ることもあまり好んではいないご様子とのことで、娘さんもとても悩んでいらっしゃいました。普段の生活は、娘さん二人とヘルパーさんと交代でお世話をしているとの事です。娘さんから、父は気難しいので宜しくお願いします、と前もってお話しを頂いていました。私も精一杯の笑顔で明るくご挨拶をしました。お父様は初対面の私をとりあえず普通に迎えて頂きました。髪は耳にかかりずいぶん伸びていて、髭も同様に伸びていました。いつもは床屋さんで坊主にしてきてしまうそうで、娘さんが坊主はあまり父は似合わないという事で、すそ回りを刈り上げて普通のスタイルにしました。お髭もさっぱりと剃りあげて、施術中お父様は気持ち良かったのでしょうかうとうととしていました。そして全部終わって片づけをして、ありがとうございました、と私がお父様にご挨拶すると、
口数の少ないお父様から、ありがとうございました、さっぱりしました、ありがたい、と嬉しいお言葉を頂きました。娘さんからもとても喜んで頂き、またお願いします、と言って頂きました。さっぱりと髪を切って髭を剃ったお父様は若返ってとても嬉しそうでした!